今回はVYMについて検証します。
年平均運用成績は4.1%とS&P500より1.1%程低くなっています。しかし、標準偏差は4.5%とS&P500より0.2%低いため、マイシャープレシオは1.18とS&P500(1.10)よりも改善します。
更に、VYMの魅力はその配当利回りにあります。S&P500と比較して、VYMの年間配当利回りは1%程高くなりますので、配当金まで含めた場合の安定度は、VYMの方がS&P500よりも、さらに高くなると思います。
そして、S&P500に軍配の上がる年平均運用成績に関しても、年間配当利回りの約1%(VYMの方が利回りが高い)を考慮すると、ほとんど違いは見られません。(VYMの年平均運用成績4.1%+配当利回りの差分約1%≒5.1%)
では、構成銘柄全体での稼ぐ力・成長する力に差が無いのであれば、S&P500でなく、より安定度の高いVYMを選択するかというと、私の場合、そうではありません。
なぜか?
本来、5%超の年平均運用成績が見込めるところ、わざわざ1%程度を配当金として分配することで、余計な税金を払うことになってしまうからです。
米国株の配当金には外国で発生した所得として米国で10%の税金が源泉徴収され、その後、日本でも金融所得の課税対象になるため20.315%が源泉徴収されます。
つまり、企業の稼ぎ出した利益を配当金として分配してしまうことで、その利益の価値は3割程度下がることになるからです。
VYMの年平均運用成績4.1%に、S&P500との配当利回りの差分1%×0.7≒0.7%を加えると、実質的な年平均運用成績は4.8%。
僅差ではありますが、年平均運用成績という点ではS&P500に軍配があがります。
とはいえVYMの安定感と、高配当には魅力があります。
何はともあれ、重要なのは「継続」すること。
継続するため、自分のメンタルを安定させるために、銘柄の安定度・配当金の多さを重視するというのも、大事な戦略だと思います!